彼女を愛していた・・・
これは本当だ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Seelen

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

視界が霧に包まれていく。
宙に浮かぶ少年のカタチが小さくなる。
彼は信じただろうか、僕の言葉を。
大切なお姉さんを奪った僕の事を。
でも、僕が知るすべはない。
僕はもう死ぬのだから。

 

 

 

 

 

もう何も見えない。
もう何も聞こえない。
何も感じない。痛みも、大気も。
あるのは心だけ。
僕の魂だけ。

 

 

 

 

 

 

やっと解放された。
己を縛る肉体から、使命から。
これでやっと君のもとに逝ける。
待っていた、ずっと。
君を失ってから、ずっと。

 

 

 

 

 

君は僕を笑って迎えてくれるだろうか。
それともいつかのように拒む?
最後まで傍に居てあげられなかった僕を憎む?

 

 

 

 

 

 

 

それでも・・・

 

僕は君に会いにいく。
もう僕を縛るものは何もない。
ギルガメッシュでもなく、人間でもなく、君と等しい。
地球の浄化は先生の御意志によって果たされるだろう。
僕の役目はもう終わったんだ。
けれど、ここで終わるはずの僕の魂は
君という存在によってまだここに在る。

 

 

 

 

 

君に会いたい。
君の声が聴きたい。
君に触れたい。

 

 

 

今はその想いだけが僕の存在理由。
君が何処に居ようと、
幾多の時を重ねようと
僕は必ず君を見つけるから。

 

 

 

 

ずっと君のそばに居るから・・・


 

 


 

 

 

FIN

 

 






 

 

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儚く微笑みながら落ちていくノウェムのモノローグ…のつもりι
ずっとノウェキヨな描写がないままで終わってしまうのではと不安でしたが、
最後のノウェムの台詞でやっと救われた気がしました。
串刺しはあまりにもむごいので、落ちてる時に意識失ってたということにしてください(>_<')

あのシーンは何度見ても泣いてしまいます。。。
でもどこか満足気な感じもしたんですよね。
実際、自分らも浄化の対象にされてるということを分かって円輝道に従ってたわけで。
ノウェムに限らずとも自分の死も受け入れて行動してた彼らって一体なんだったんでしょうね。


背景のノウェム・・・セクスに見えるようなι


2004.3.24